大空間を特長とする可変性を持った木造住宅は、住み替えや世代継承の際に、取り壊さずに使用することを可能にします。
そして、世代交代しても継承される家づくりの条件、それは何よりも「住みたくなる家」である、ということです。そこで、先ず重要となるのが「美しさ」です。その美しさの象徴となるのが、光り輝く吹抜けです。柱のない構造は、心地よい空間をつくり出します。そして同時に吹抜けは、熱の対流を行う上で重要な役割を担ってくれます。

大きな窓の開放感、壁と開口のバランス、光と影の演出、そして仕組まれた奥行きから、品の良い佇まいが生まれます。デザイン性と実際の住みやすさを同時に実現できるよう工夫を凝らしています。　メゾネットハウスの美しさは、花生けの「2種生け」にヒントを得て、例えば窓の選定においては縦すべり窓とテラス窓の２種類としています。花を限定して選んで生ける際、シンプルゆえに、葉（無駄）を落として枝のバランス（間）をいかに美しく見せるか、日々の経験が美しい家づくりに反映されています。